古民家にあるかいにょは3年に一度のペースで剪定すると整う

砺波地域にある民家と古民家の土地には、冬に吹く南西よりの強風若しくは暴風雪から建物を守る役割に植えられている防風林があります。この地域ではかいにょ(屋敷林)と呼ばれていて、主には杉を植えあり一部ケヤキ柿ヒノキヒバなどを敷地の南側から西側へ境界線に添うよう群生するような形で立っています。かいにょは風から建物を守る役割以外に、剪定した枝、伐採した幹、落ちた枝葉(スンバ)は調理、お風呂の湯沸かしで焚き、...続きを読む >

設計提案するときに大切にしていることは、敷地を読んで場所に添う家になるようにすること

午前中は古民家をリノベーションして活用されるお客様へ、既存建物診断・調査の結果報告と設計コンセプトをプレゼンさせていただきました。まだまだ乗り越えなければならない課題はありますが、現段階でお伝えできることを共通認識として持つことができた時間となりました。設計コンセプトを決める際に僕たちが大切にしていることは「敷地を読み、その場所に添う家になるように」を念頭に置いてプランニングするようにしています。...続きを読む >

住宅を診て治す、住宅の調査診断から改修を行う住宅医になるために

住宅医の講義が18日より始まりオンラインで受講いたしました。住宅医とは既存※ストック木造住宅の調査、診断、改修設計、施工、維持管理の知識と技術をもつスペシャリストのことです。ストック住宅を調査診断して適切な改修を行い、健全な状態に治した住環境を提供できる建築士を育成するスクール。修了したのち実際に改修実務を行うことで住宅医に認定となります。ストック住宅は耐震性能の不足、メンテナンス不足による劣化、エ...続きを読む >

中古リノベーションの時代に応えられる設計施工工務店の在り方

先日昭和30年代に建築された住宅の現況図を作成するにあたり二人で測量を行ってきました。とても寒く厳しい日でしたがこれまで営まれてきた家の歴史に感謝しつつ調査を行いました。現況図は巻き尺やレーザー距離計の道具を使って柱壁の長さ、基礎屋根の高さを測定してまわります。測定自体はアナログ手法で行い、家が大きいと半日では完了しません。今回も屋外に雪もあったことで二日間に分けての測量となりました。1989年平成元年...続きを読む >

一階と二階の壁の位置を揃えた耐震補強は素直でバランスがいい

築古の中古住宅でかなりの確率で見受けられる耐震性能に問題あるケースは、二階の壁直下に一階の壁がないことです。一階と二階の上下壁線が一致する割合のことを壁の直下率と言っています。壁がないと独立化粧柱でない限り柱が立つことはなく、柱が無ければ筋交いも入らないため構造としては不安定な状態になりやすい。それを補うため太い梁を入れて構造設計をしても筋交い、面材などの耐力壁となる壁が存在していなければ、強い揺...続きを読む >

古民家でもエアコン暖房だけで十分に暖かく過ごせるように改修する

「古民家は寒いのが当たり前」ではなく、適切に断熱改修を行えばエアコン暖房でしっかり暖まる家をつくることができます。適切とは家の省エネ性能に係わる国の基準に断熱等性能等級というものがあり、その等級を富山県の地域区分で6以上を目指した設計をすることになります。等級6の設計は使用する窓(ガラス)断熱材から細かく計算した、外皮平均熱貫流率UA値と冷房期の平均日射熱取得率ηAC値の数値から決まります。その設計を基...続きを読む >