中古リノベーションの時代に応えられる設計施工工務店の在り方

先日昭和30年代に建築された住宅の現況図を作成するにあたり二人で測量を行ってきました。とても寒く厳しい日でしたがこれまで営まれてきた家の歴史に感謝しつつ調査を行いました。現況図は巻き尺やレーザー距離計の道具を使って柱壁の長さ、基礎屋根の高さを測定してまわります。測定自体はアナログ手法で行い、家が大きいと半日では完了しません。今回も屋外に雪もあったことで二日間に分けての測量となりました。1989年平成元年...続きを読む >

古民家でもエアコン暖房だけで十分に暖かく過ごせるように改修する

「古民家は寒いのが当たり前」ではなく、適切に断熱改修を行えばエアコン暖房でしっかり暖まる家をつくることができます。適切とは家の省エネ性能に係わる国の基準に断熱等性能等級というものがあり、その等級を富山県の地域区分で6以上を目指した設計をすることになります。等級6の設計は使用する窓(ガラス)断熱材から細かく計算した、外皮平均熱貫流率UA値と冷房期の平均日射熱取得率ηAC値の数値から決まります。その設計を基...続きを読む >

問題を抱えている中古住宅リノベーションは減築で解決できる

富山県、とりわけ僕たちがお手伝いすることの多い呉西地域の、築古中古住宅は建物の面積がとてつもなく大きいです。かなりの頻度で同じことをお伝えしていて「また」と言われてもおかしくありませんが現実そうなのですから。大きい理由は中古住宅が元農家さんの住まいであること、三世代で住むことが前提だったこと、広い敷地で大きな家を建てられる土地があったこと、建物の大きさが家の象徴、様々な歴史があり当時はそれで良かっ...続きを読む >

中古住宅購入を検討されている方は、ぜひ耐震補強工事を行って欲しい

建築基準法が制定される昭和25年以前の古民家、新耐震基準法以前の建物、品確法以前の建物とその年代別で異なる耐震性能。阪神淡路大震災からは17日で28年が経ちました。その都度制定される基準以前から建っている古民家、中古住宅はそのときOKで良く、今の建築基準法耐震性能に合っていなくても現状のままで住むことは問題になりません。ただ問題になるのは地震が起きたときです。地震が原因で建物が倒壊することで人の命が奪われ...続きを読む >

ゾーン断熱とは一体どういった設計のことなのか

減築の「居住面積を限定する」手法の断熱気密する範囲を決めるゾーン断熱とは一体なんのことを言っているのか。新築では建物の外周部に断熱材を入れて外気の影響を受けないようにしてあるのが基本的な設計です。対して減築では建物の外周部より室内側に入った位置に断熱材を入れる断熱気密ラインをつくるようになります。一見外周部に必ず、断熱材を入れなくて良いの?高性能サッシを外壁に取り付けなくて大丈夫なの?と疑問に思わ...続きを読む >

中古住宅リノベーション問題を解決できる有効な手段は減築

富山の中古住宅を買ってリノベして住むことに一番ハードルがあるのは、建物の面積がとてつもなく大きいことがあります。面積でいうと70から100坪と現在の新築では考えられないような大きさと、付属して納屋と屋敷林がついてくる物件はかなり多いです。面積が大きいことで起こるハードルはリノベーションする工事範囲が広いこと。広い工事範囲に伴うのは費用で、仮に家全体を現在の新築性能相当にリノベーションすると70坪でざっく...続きを読む >